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小津安二郎「東京物語」 [映画・テレビ]

小津安二郎の代表作ともいわれています。私はまだ小津安二郎の作品は今まで5~6本しか見ていませんが、この「東京物語」はとても好きな映画です。136分と少し長めですが、頑張って見る甲斐はあります。

実際に見て、この作品が世界的に極めて高い評価を受け続けてきたことが、自分でも理解できました。家族や親子の本質を描いていて、その洞察力が世界に認められたのかなと思います。

この作品を見てしまうと、日本人で小津作品を見たことがないというのが、非常にもったいない気がします。ブラジル人がボサノバに殆ど見向きもしないのと、状況がちょっと似ているかも知れません。外国人から小津安二郎のことを聞かれて答えられないのも、イギリス人がビートルズを知らないよりはましだと思いますが、できれば避けたいところですね。日本の無形文化財の一つに数えてもいいのではないでしょうか。

この作品は1953年公開ですので、もう50年以上も昔の映画です。笠智衆、原節子といった小津作品おなじみの顔ぶれが出てきます。香川京子は確かまだ現役ですね。他の小津作品にも共通している話ですが、最近のTVドラマなどと比較すると、セリフ回しがとてもゆっくりです。昔の人が皆ゆっくりしゃべっていたのかどうかわかりませんが、慣れると非常に心地よいです。

尾道に住んでいる笠智衆演じる主人公とその妻が、東京にいる子供たちのところに久々に泊まりに行って、そしてまた尾道に帰ってくる間に色々な展開があります。汽車が走っていた頃の山陽本線など、昔の人にとっては懐かしい風景も登場します。笠智衆が旧友と酒を飲むシーンと、子供たちのことについて妻と語るシーンが私はとても印象に残っています。


日本映画を代表する傑作の1本。巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。東京物語



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サンフランシスコ人

7/19 サンフランシスコで小津安二郎の蒲田時代の作品を上映です......

http://www.silentfilm.org/festival/festival-2013-programs/tokyo-chorus
by サンフランシスコ人 (2013-07-07 02:52) 

川越人足

サンフランシスコ人さん、海外からどうもありがとうございます。
アメリカでも上映されたりしているのですね。しかも蒲田時代といったら、今から80年近くも前の作品ですね。
by 川越人足 (2013-08-05 00:18) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコには、小津安二郎の映画が大好きな人がいっぱい住んでいます.....
by サンフランシスコ人 (2016-01-30 07:57) 

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