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元横綱大乃国 [相撲]

現在は芝田山親方です。千代の富士全盛時代の横綱ですが、一般にはあまり印象に残っていないかも知れません。

20歳で入幕を果たし、その翌年の84年春場所では三横綱三大関を総なめにしています。右四つでの寄りを得意とし、87年に横綱まで上り詰めたものの、その後は度重なる怪我や睡眠時無呼吸症候群の影響もあって思うような相撲が取れず、優勝回数も2回にとどまりました。しかしながら大関で全勝優勝したり、千代の富士の連勝記録を53でストップさせたり、存在感は示しました。

http://www.youtube.com/watch?v=zr9F6eGWZa0

ちょうど同じ時期の横綱には北勝海(現八角親方)がいますが、この2人には色々と因縁がありました。

出身地は共に北海道の十勝で隣町同士、年も確か1歳違いです。北勝海が半年先に横綱になりますが、その北勝海の綱とり場所の千秋楽の対戦で大乃国が勝って全勝優勝したり、大乃国の2度目の優勝の時は1敗の北勝海を2敗の大乃国が追い、千秋楽の直接対決で大乃国が勝って追いつき、優勝決定戦でも再び大乃国が勝って逆転優勝しています。

http://www.youtube.com/watch?v=TD0Y_Zf3CeY
http://www.youtube.com/watch?v=X39OaeKfN1A

また大乃国は横綱になって一度7勝8敗で負け越した時がありますが、7勝7敗で迎えた千秋楽の対戦相手が北勝海だったりしています。引退は大乃国の方が約1年早いですが、引退した年齢は大乃国が28歳9ヶ月、北勝海は28歳10ヶ月と、共にかなり早い時期での引退となっています。

弟子の育成では北勝海が一歩リードしています。芝田山部屋は力士の数が少ないこともあって、現在は関取がいませんが、引退会見の時に「人間性を重視した弟子の育成をしたい」と言っていたのが印象的でした。

最近はスイーツ親方としても知られ、「第62代横綱大乃国の全国スイーツ巡業」という本も出しています。以前たまたま車の中で聞いたラジオ番組にも親方が出演していて、「甘いものにも色々な甘さがある」と甘党ぶりを発揮していました。NHKの「ゆうどきネットワーク」にも時々出演し、「芝田山親方のごっつぁんスイーツ」というコーナーでスイーツを存分に語っています。
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元大関栃東 [相撲]

2007年5月場所前に引退した名大関です。体力の衰えではなく脳疾患が原因で引退に追い込まれてしまいましたが、それがなければ今も現役を張っていてもおかしくはない力士です。

最後となった2007年の春場所は途中休場ながら勝ち越しています。勝ち越したまま引退というのは極めて異例です。また、朝青龍と互角に戦える数少ない日本人力士でした。栃東の優勝を最後に、その後現在に至るまで優勝力士は全て外国人で占められています。

栃東は玄人受けする大関だったと思います。幕内優勝も3回を数え、これは小錦と並んでいます。体格的には決して恵まれていませんでしたが、左右からの強烈なおっつけはそのハンディを補って余りあるものでした。対戦相手からみれば非常に攻めづらかったのではと思います。

その相撲の型は三代目若乃花と非常に似ていました。横綱に上り詰めた若乃花とは地位こそ違えども、実力的には殆ど差はなかったのではとも思います。

また、栃東は序ノ口から幕内までの各段で全て優勝を果たしています。これは若貴でも成しえなかったことです。けがのため大関から2度陥落していますが、いずれも1場所で大関に返り咲いています。これも過去例がありません。

現役力士には栃東のようなタイプはちょっと見当たりませんが、若手力士たちには栃東の相撲もぜひ参考にしてもらいたいものです。特に豊真将などがあのおっつけを身につけたら、もっとコンスタントに勝ち越せるようになるのではとも思います。

今年9月には父親の玉ノ井親方が定年を迎え、部屋を引き継ぐ予定のようですが、弟子の育成にも大いに期待したいです。
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大相撲 高見盛 [相撲]

今回の写真は5年ほど前に大相撲名古屋場所を見に行った時のものです。写真では伝えることができませんが、生の観戦はテレビで見るよりものすごく立体感があって、しかも愛知県体育館は奥の方の席でも両国国技館と比べて土俵に近い感じがして、かなりインパクトがあります。

土俵に写っているのは人気力士高見盛です。相撲に詳しくない人でも知っていますね。あのパフォーマンスは誰でも真似できます。高見盛は東関部屋の力士で、ちなみに東関親方(元関脇高見山)は本日定年退職となります。

この写真はちょうど勝負がついた後ですね。対戦相手は誰だったか忘れてしまいました。

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こちらは勝ち名乗りを受けているところです。

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ところであのパフォーマンスですが、決して受け狙いでやっているわけではなく、膝を怪我してから土俵へ上がるのが怖くなり、その恐怖心を振り払うために始めたようです。一時期北の湖理事長(当時)に問題視され、控えめにしたところ、どうもしっくりうまくいかず、以後不問に付されるようになりました。

高見盛の最高位は小結ですが、最近はすっかり幕内下位に定着してしまって、三役復帰はかなり困難と思います。突き押しで攻められた時にあごが上がるクセを直して、あとはもう少し腰を割って相撲が取れれば、安定した取り口になってもっと上に行けると思うのですが。でも背筋は相当強いみたいです。土俵際でもよく逆転勝ちしていますね。

さてこの写真でもわかる通り、高見盛の取組には永谷園をはじめ毎日結構な数の懸賞がかかります。一説には、横綱大関に勝つより高見盛に勝った方が金になるということで、対戦相手が毎場所15日間ひっきりなしに全力でぶつかってくるらしく、他の力士より肉体的にも精神的にも相当しんどいのではないかと思います。

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それにしても本当に裏表のない、いい意味で見るからに不器用な力士です。勝った時と負けた時にあれほど表情や動作に差が出るのも珍しいです。この先も長く土俵に上がり続けて欲しい力士です。
タグ:大相撲
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